低濃度PCBとは
PCBはPoly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称です。燃えにくく、電気の絶縁性に優れており、トランスやコンデンサといった電気機器の絶縁油として広く使われてきました。しかし人体にとっては有毒であり、その毒性が社会問題化し、我が国では1972年以降その製造が行われていません。
PCB特別措置法にて、2027年3月31日までにPCB廃棄物が適切な方法で、処理・廃棄されることを義務づけています。違反された場合は、罰則規定もありますのでご注意ください。
調査分析から収集処分までの流れ
収集・運搬作業
作業日の決定
収集・運搬・処理まで、お客様のご都合やご希望に合わせて、作業日程を設定可能です。
現地入り
お約束した作業日時に、低濃度PCB廃棄物専用の収集・運搬車両にて、専任ドライバーが収集にお伺いします。
搬出準備
運搬前の準備では、油もれ対策としてボルト等をしっかり締め、吸着マット等で丁寧に養生する他、大型機器の場合、事前に油の抜き取り、機器の切断の上、金属トレイや吸着マットで運搬中の安全をしっかりと確保します。
搬出
クレーンなどで廃棄物を車両に積み込んだ後、輸送中の転倒防止のためワイヤーでしっかりと荷台に固定し、収集作業は完了です。
マニフェストの受取り
お客様より収集した廃棄物の内容に沿ったマニフェストを受け取り、廃棄物をお預かりします。
運搬
環境省「低濃度PCB廃棄物収集・運搬ガイドライン」に基づく運搬計画に則り、廃棄物処理工場まで運搬します。
処理の流れ
処理工場に到着
廃棄物処理工場に到着後、クレーン・フォークリフトを使い、低濃度PCB油による敷地の汚染を防ぐため、金属トレイごと廃棄物をトラックから降ろします。
専用保管庫に一時保存
廃棄物は、低濃度PCB廃棄物の専用保管庫にて一時保管し、無害化処理を待ちます。
抜 油
抜油室にて、抜油機を使って機器内の低濃度PCB油を抽出します。
焼却
低濃度PCB油・汚染物は、ロータリーキルン&ストーカ炉にて、油を抜いた後の金属廃棄物は、専用の固定床炉で無害化処理を行います。
無害化処理後リサイクル
無害化処理後の鉄くず(金属溶解物)はリサイクルへ、その他の燃え殻は埋立地へ、または路盤材、コンクリート資材などに再利用されます。
無害化処理完了のご報告
無害化処理完了後、マニフェストをお客様へご返却し、無害化処理完了のご報告をいたします。